男性は女性より鼠径ヘルニア（脱腸）になりやすいのはなぜ？

こんにちは、鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門とする広島アルプスクリニックです。

当院でも約８割が男性患者様ですが、なぜ男性は女性より鼠径ヘルニア（脱腸）になりやすいのか６項目に沿って簡潔にお伝え致します。

1. 解剖学的な違い
   • 男性の鼠径管は女性よりも大きく、太いため、内臓が押し出されやすい構造になっています。
   • 精巣の下降時に形成される鞘状突起が、男性では完全に閉じずに残ることがあり、これがヘルニアの原因となることがあります。
     
2. ホルモンの影響
   • テストステロンなどの男性ホルモンは、筋肉や結合組織の構造に影響を与え、ヘルニアのリスクを高める可能性があります。
     
3. ライフスタイルの違い
   • 統計的に、男性の方が重量物を扱う仕事や活動に従事することが多く、これが鼠径部への負担を増加させる要因となります。
     
4. 発症率の差
   • 研究によると、男性は女性の約8倍も鼠径ヘルニアを発症しやすいとされています。
     
5. 年齢による影響
   • 男性は年齢とともにヘルニアのリスクが上昇する傾向が強く、特に50歳以上の男性で発症率が高くなります。
     
6. 前立腺の問題
   • 高齢男性の場合、前立腺肥大による排尿障害が腹圧を上昇させ、ヘルニアのリスクを高める可能性があります。
     
     

まとめ

これらの要因により、男性は女性よりも鼠径ヘルニアになりやすいと考えられています。ただし、個人差も大きいため、性別だけでなく、他の要因も考慮する必要があります。

当院では腹腔鏡での日帰り手術を専門としております。お気軽にお問合せください。