こんにちは。広島アルプスクリニックです。今回は、鼠径ヘルニアの大きさと手術リスクの関係についてお話します。
目次
なぜヘルニアの大きさが重要なのか?
鼠径ヘルニアは時間とともに大きくなる傾向があります。「今は小さいから大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。しかし、ヘルニアの大きさは手術の難易度や術後の合併症リスクに大きく影響するのです。
ヘルニアの大きさと手術リスクの関係
ヘルニアの大きさによって、以下のようなリスクが変化します:
- 小さいヘルニア(直径1.5cm未満)
- 手術が比較的簡単
- 術後の痛みが少ない
- 回復が早い
- 再発リスクが低い
- 中程度のヘルニア(直径1.5cm~3cm)
- 手術の複雑さが増す
- 術後の痛みがやや強くなる可能性
- 回復期間がやや長くなる
- 大きいヘルニア(直径3cm以上)
- 手術が複雑になる
- 術後の痛みが強くなる可能性が高い
- 回復期間が長くなる
- 再発リスクが高くなる
- 慢性痛のリスクが上昇
- 巨大ヘルニア(直径8cm以上)
- 手術が非常に複雑
- 術後の合併症リスクが高い
- 長期の入院が必要になる可能性
- 再発リスクが非常に高い
放置することのリスク
「症状が軽いから」「忙しくて時間がない」などの理由で放置すると、以下のようなリスクがあります:
- ヘルニアの増大: 時間とともにヘルニアは大きくなり、上記の合併症リスクが高まります。
- 嵌頓のリスク: ヘルニアの内容物(腸など)が戻らなくなる状態で、緊急手術が必要になる可能性があります。
- 日常生活への影響: 徐々に痛みや不快感が増し、仕事や趣味に支障をきたす可能性があります。
- 手術の複雑化: 放置するほど手術が難しくなり、回復期間も長くなる傾向があります。
早期治療のメリット
小さいうちに治療することで、以下のようなメリットがあります:
- 手術が比較的簡単で、術後の痛みも少ない
- 回復が早く、日常生活に早く戻れる
- 合併症リスクが低い
- 再発リスクが低い
まとめ:定期的な検診と早期対応が大切
鼠径ヘルニアは、放置すればするほどリスクが高まります。「今は小さいから」「症状が軽いから」と安心せず、定期的に専門医の診察を受けることをおすすめします。
当クリニックでは、患者さんの状態に応じた最適な治療法をご提案しています。小さなヘルニアでも、将来のリスクを考慮して早めの対応をおすすめすることがあります。
ヘルニアでお悩みの方、ヘルニアかな?と思っている方はぜひ一度ご相談ください。