全身麻酔手術について:知っておきたい基本のこと

こんにちは、鼠径ヘルニア(脱腸)の日帰り手術を専門とする広島アルプスクリニックです。

今日は、多くの方が不安に感じる「全身麻酔手術」について、わかりやすくお話ししたいと思います。
当院での手術を控えている方、ご家族の手術に付き添う方、あるいは単に興味のある方も、このブログを読んで全身麻酔手術についての理解を深めていただければ幸いです。

全身麻酔って何?

全身麻酔は、手術中に患者さんの全身の感覚と意識を一時的に失わせる医療技術です。
この方法により、患者さんは手術中の痛みを感じることなく、また手術中の記憶も残りません。
全身麻酔は、複雑で長時間に及ぶ手術や、体の広い範囲に及ぶ手術で主に用いられます。

全身麻酔の主な効果

1.鎮痛(痛みの抑制): 手術による痛みを感じないようにします。
2.意識の消失: 手術中、完全に眠った状態にします。
3.不動化: 体の動きを抑え、手術をスムーズに行えるようにします。
健忘(記憶の抑制): 手術中の出来事を記憶に残さないようにします。
5.生体反応の制御: 手術によるストレスから体を保護します。

全身麻酔は、これらの効果を総合的に引き起こすことで、患者さんにとって安全で快適な手術環境を作り出します。麻酔科医が患者さんの状態を常に監視し、麻酔薬の種類や量を適切に調整することで、これらの効果が維持されます。

全身麻酔はどのように行われるの?

1.覚醒: 手術が終わると、麻酔薬の投与を止めます。するとゆっくりと目が覚めてきます。

2.準備: まず点滴を腕に刺します。これが麻酔薬を体内に送る道になります。

3.導入: 麻酔科医が点滴から麻酔薬を注入します。この時、「10秒数えてください」と言われることがあります。多くの方は10まで数える前に眠ってしまいます。

4.維持: 手術中は、継続的に麻酔薬が投与され、深い眠りが保たれます。

全身麻酔の安全性

全身麻酔は、多くの人が想像するほど危険ではありません。現代の麻酔技術は非常に進歩しており、重大な合併症のリスクは極めて低くなっています。

最新の機器を使って、呼吸や心拍数、血圧などを常にチェックしています。

麻酔科医が常に患者さんの状態を監視しています。

年齢や持病に合わせて、最適な麻酔方法が選ばれます。

よくある不安と疑問

Q1: 手術中に目が覚めることはありますか?

A: 極めてまれです。麻酔科医が常に麻酔の深さを確認しているので、ほとんど心配ありません。

Q2: 麻酔から目覚めないことはありますか?

A: そのようなことはまずありません。麻酔薬の投与を止めれば、必ず目が覚めます。

Q3: 麻酔後の吐き気は大丈夫?

A: 以前は多かった症状ですが、最近は対策が進み、かなり軽減されています。心配な方は事前に医師に相談しましょう。

全身麻酔を受ける前に準備すること

・医師に正直に話す: 普段飲んでいる薬、アレルギー、過去の麻酔経験など、何でも話しましょう。
・禁煙: 手術の数週間前から禁煙しましょう。肺の状態が良くなります。
・食事制限: 手術前は医師の指示に従い、一定時間食事を控えましょう。
・リラックス: 不安は自然なことです。深呼吸やお気に入りの音楽を聴くなど、リラックスする方法を見つけましょう。

まとめ

全身麻酔手術は、想像以上に安全で管理された手順です。
現代の医療技術のおかげで、皆さんは安心して手術に臨むことができます。
不安なことがあれば、遠慮なく医師や看護師に相談してください。

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